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語りえぬものについては、沈黙せねばならない。

語りえぬものについては、沈黙せねばならない。_e0020386_2172228.jpgウィトゲンシュタインLudwig Wittgenstein( 1889-1951)の「論理哲学論考」に書かれている。最後の一文である。

 空海の「生まれ生まれて暗し、死に死にて冥し」を思い出した。人智の、言語の、思考の限界を超える世界は暗闇に没し、沈黙するしかない。

 しかし、そんなに悲観しなくてもいいのではないか。私は、その暗闇から光が出てくるのだと思っている。

 そうやって、暗闇(言語化出来ない思考)から光(言語化できる思考)が、逆に光の世界から暗闇の世界へと、行ったり来たり出来るような気がする。

 そう、私はけっこう楽天的なんです。

 ゲーデルの「不完全性定理」があろうと、空海に言われても、ウィトゲンシュタインに言われても、な〜に!暗闇に突き当たっても、潜って又光りの言語の世界に出てくればいいじゃんと、思ってしまう。

 要するに光の当たるところは見えるが、そうでないところは見えないと言っているのではないか。

 そりゃ、そうだろう。でも当てる場所を変えれば、新たに明るいところと暗いところができるってことだよね。

 でも、全部に光を当てられるような懐中電灯は無いってことだけは、肝に銘じなくちゃね!