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猿橋賞

女性の科学者に与えられる第26回猿橋賞を受賞したのは、森郁恵さん48才である。

 体長わずか1ミリの線虫を相手に20年以上研究を続けてきた。素人目には実際の社会で何の役に立つか分からない。だからこそ夢を持って研究できるのかもしれない。直ぐ役に立つものに限ってろくなものは無い、ということはしばしば経験することである。

  「他人と同じテーマは嫌だった」と語る。だいぶスケールは小さくて比較するのも恥ずかしいようなものだが、私も数学のテーマを探すときは同じ気持ちになる。ただし他人に先を越されるのが嫌という気の小さい理由であるが、森さんの場合は勿論手あかのついた分野ではなく、新天地を開拓したいという気概からであろう。

 「研究成果を得られた時の麻薬のような感激を体験してほしい」。う〜ん分かります。麻薬のような…そうそう、そうなんです。これはレベルの問題ではなく新しい世界を垣間見た者全員に与えられるご褒美のようなものであろう。

 3月に逆戻りしたような寒さの中で、元気をもらったニュースです。