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『哲学は人生の役に立つのか』

 今日は3学期の始業式である。テストあり、大掃除ありで休み惚けした身には少しつらい。
 しかし、仕事をするというのは気持ちがいいものである。多少なりとも充実感がある。たとえ定年になっても周囲の人たちの役に立つようなことをしていたいと思う。
 定年後は恩返しの人生のような気もする。

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 休み中に表題の本を読んだ。木田元さんはもっと気難しい正統派の哲学者だと思っていた。もちろん、その研究は正統派であることに間違いはない。その人生が正統派ではない?という意味である。戦後の乱世を様々な状況で生き抜いた面白さがある。つまりエリートコースを挫折無く来た人ではない。逆にこういう人の哲学が本物のような気がする。いわく「哲学をやっても役に立ちません」とのたまう。

 自分の人生を語り、専門のハイデガーの研究に言及する。ハイデガーは結局「存在とは何か」を語っているというのである。

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